霊感が信じ難いほどに強いというクラスメイトに、
すれ違いざま、
「うわっ!?
みかんちゃんの背後霊って…ぶはははは!
ちょーウケるー!みかんちゃん、なにそれー!
あははははははは!いや、みかんちゃんらしいけどさー!
でもソレは反則でしょー!あはははは!」
いきなり、完膚なきまでに爆笑された事があります、みかんです。
何ソレって申されましても。
みかんらしい背後霊と申されましても。
さらに背後霊が反則だと申されましても。
イヤン。ちょー照れちゃう。
そんなみかんは、何やら面白オカシイらしい背後霊を背負ったまま、
恐らく怪獣のような背後霊を背負っているであろう友達と二人、
ドライブに行ってきたのですよ。
目的地まで、車で片道2時間ほどかかるのですが、
友達は免許とりたてホヤホヤの新米ドライバー という以前に、
道を間違えるどころか、こともあろうか車線を間違え逆走しまくり。
さらには、
「え?ソコを左?何言ってんの。
私、左折なんか出来ないし。
女は、右折と直線一本で目的地に辿りつくんだろが!」
などと言う、意味のわからん事を堂々と訴え爆走する友達の運転に、
寿命という寿命を根こそぎ削り取られ。
じゃあ、みかんが変わろうか と申し出てみれば、
「私の車は、誰にも運転させーん!
人に運転させるくらいなら、このまま崖下に突っ込んでくれるわ」
と、恐ろしい頑固っぷりを発揮し。
もはや、彼女に免許を与えた自動車学校をほんのりと恨みそうにもなり。
道中は、そりゃもう、
もれなくお墓の中に入れちゃいますキャンペーン実施中
みたいな状態だったのですが、何とか無事に到着。
嗚呼 守ってくれて、ありがとう、面白オカシイ背後霊様。
が、しかーし。
やはり、夏休み&お盆という事もあって、
ものすごい人で溢れかえっていたのです。
ゆえに駐車場も満杯で、入れやしない事、山の如し。
そんな中、僅かーなスペースが一つ空いているのを発見し、
「ココに強引に入れちゃおうか」
などと、友達が恐ろしい事を言い出したのですが、
何しろ先ほど述べたような、地獄のドライビングテクニックですから。
無理やり入れさせようものなら、
隣に停まっている車に、
不可思議な模様をガリガリっと気軽に入れちゃうこと、確実ですから。
なので仕方なく、
徐行しながらさまよっていたところ、
駐車場を必死に取り仕切っているらしきお方が、
パタパタと駆け寄ってきまして、
「満車です。
アッチに臨時第二駐車場を設けましたから、行って下さい」
と、地図が書かれた紙を手渡し、言うではありませんか。
おぉ!臨時があるとはありがたい!
ってなわけで、
「よかったねー♪」
「ねー♪入れるねー♪」
などとご機嫌になりながら、
そそくさと移動を開始。
これで車を停められると信じてやみませんでした。
なのに。嗚呼 なのに。
こともあろうか、その臨時駐車場に行ってみたらば、
「満車です。
アッチに臨時第三駐車場を設けましたから、行って下さい」
また同じ事言われた。
ならばっ!っと第三の方へ行ってみたらば。
「満車です。
アッチに臨時第四駐車場を設けましたから、行って下さい」
また ですよ。
うぬぬっ 負けてたまるかっ!
と、第四の方へ急いで行ってみたらば。
「満車です。
アッチに元の駐車場があるので、行って下さい」
振り出しに戻された。まるで、ゴール目前のスゴロク状態。
キングボンビーを引かされた気分になりつつも、
素直に振り出しに戻ってみれば、
「満車です。
アッチに臨時第二駐車場を設けましたから、行って下さい」
もはや、
ひたすら駐車場巡りツアー以外に他ならぬ。
しまいには、友達がプチ―ンと切れちゃいまして、
「アッチ行けって言うからアッチに行ったのに、
そこでもアッチに行けって言われてコッチに来て、
そしたらまた、アッチに行けって言われれ、
アッチ行っちゃらコッチで、
コッチ行ったらアッチりぇ、
どーしろって言うだすか!
いい加減にしりょ!」
とか何とか、
友達のお母さんの親戚のお兄ちゃんの子供の友達のお母さんのー
チックな事を訴え、その複雑さにしまいにゃ噛みまくり、
駐車場の係員さんに掴みかかろうかという勢いになっちゃって、
もう少しで危うく、
湯煙駐車場巡りツアー殺人事件 ―地獄のドライブ―
的な2時間サスペンスが出来そうだったのですが、
こればかりは仕方がない という事で、宥め。
結果、
わざわざ片道2時間も地獄のドライブをした挙句、
駐車場巡りをし。
何も片道2時間もかけてまで食べる必要の無い、
マクドナルドを食べ。
そしてまた、2時間もの地獄のドライブをして、
家に帰り。何しに行ったんだ。
もしかしてアレですか。
息抜きのドライブどころか、魂抜きのドライブ敢行ですか。
それはアレですか。
この世を探索するどころか、あの世まで探索する勢いですか。
そしてアレですか。
HGはもう、ゲッツと同じ世界まで足を伸ばしたんですか。そうなんですか。
自分達が何をしに行ったのか、
それは今となってはわからないけども、
こんなに命がけで、
バリューセット食べたの初めて という事は、絶対。